搬入作業と会場セットアップを効率的に進めるコツはありますか?
会場でのセットアップの具体的な手順を考えながら搬入準備を行うことで、セットアップにかかる時間は格段に短縮できます。まず一般的な会場セットアップの手順を考えた上で、どのような搬入準備を行えばよいかを考えてみましょう。 一般的な写真展会場セットアップ手順は以下の通りです。
- 搬入した段ボール箱から作品パネル・キャプション・説明用ボード等を取り出す
- 作品パネルを予め考えておいた配置に従って会場の壁の床に順番に置いていく
- セットアップの業者の方が、作品パネルを同じ目線の高さになるよう、壁面に釘を打って作品を展示していく
- それぞれの作品パネルの下にキャプションを貼っていく
- 説明用ボードを壁面に貼る
上記の手順を考えると、写真展会場でのセットアップを効率的に行うためのコツは以下の通りです。
- 会場での作品の配置は予め考えておくこと
個展の場合、作品を配置する順番は写真展のストーリーを構成するものであり非常に重要です。会場セットアップ当日に配置の順番を考えるのは避けたいところです。(但し、グループ展等の場合は、会場で初めて全部の作品が揃うことが多いため、出展者の立場も考えながら会場で配置を考える場合もあるでしょう) この場合、予め会場の壁面長・作品パネル幅・作品間隔等と、写真展のストーリーを考慮し時間をかけて作品の配置を決め作品の配置図を作っておくと、写真展の流れがより洗練されたものになり、かつ、会場セットアップの時間も短く出来ます。参考までに、私が今回の写真展で作成した配置図は以下の通りです。
- 段ボール箱から作品等を取り出す際に、どこにどの作品が入っているかすぐに分かるようにしておくこと
作品が数十点にもなる場合、どの作品がどこに入っているのか分からないと探すだけで余分な時間がかかります。 作品全てに番号を振り、番号順に段ボール箱に梱包し、かつ、入っている作品番号を段ボール箱の外側に書いておくとよいでしょう。
- その他、会場での作業を最小限にするために、自宅で予め出来る作業はなるべくやっておくこと
例えば、作品の下に貼るキャプション等は、予め両面テープ等を貼っておくと会場での作業時間を短縮できます。 日頃の忙しさで、つい「これは会場でやればいいな」と考えがちですが、会場セットアップの時間は思ったよりも制限されたものですので気を付けましょう。
ご参考までに、私の今回の写真展での搬入物は以下の通りです。全部で大きい段ボール箱4箱になりました。
- マット加工した作品を装丁した額・40点。額と額のケースに作品番号を振りました
- それぞれの作品のキャプション。これにも作品番号を振りました。また会場ですぐに飾り付けができるように、キャプションの裏面には両面テープを貼っておきました
- 説明ボード。写真展全体を説明したA2サイズのものと、インターネットのコーナーを説明したA4サイズの2種類
- 過去、各種パブリシティで掲載していただいた私の写真展記事のファイル
- 写真展の紹介を掲載頂いた月刊ハーブ1998年5月号、CAPA 1998年7月号と、フォトコンテスト 1998年8月号
- ポストカード。前回の写真展の時に製作した東京湾岸のポストカード12点セットと、今回出展する作品の中で以前製作しておいた2点
- インターネットのコーナーに掲載するメールのプリントアウト31枚。これもすぐに飾り付けできるように、裏面には両面テープを貼っておきました
- 会場に置いておくための撮影旅行記のプリントアウト(カラー)
- 写真展案内状を作成する際に一緒に作っておいた名刺200点
- 六切にプリントした前回と前々回の写真展作品25点
- BGM用のCD 数枚
- 来賓記名帳2冊
- 記名用ボールペン3本
搬入の方法としては、写真展準備当日の2ー3日前までに会場に届くように宅配便で送ることをお勧めします。数十点の作品の量は想像以上に大きいものです。自宅から駐車場まで持って行き、運転して会場近くの駐車場を探して停めて、さらに駐車場から会場まで何回か往復して搬入して、自宅まで帰ってくる手間と、自動車で会場を往復する経費と駐車料金を考えると、宅配便は決して高くありません。
(作成日:1998/08/22、修正日:2003/12/29)
オープニングパーティって何ですか? どうすれば行えますか?
オープニングパーティとは、お世話になっている方々に写真展会場に来ていただき開催するパーティです。 普通のパーティとは違い、BGMや照明等を全て自分で演出した空間に自分の作品を飾り、これらの作品を簡単な食事を取ったりお酒を飲んだりしながらリラックスして鑑賞していただくということは、作品展以外ではなかなか実現できません。 写真展期間中、この時が一番楽しいのではないでしょうか?
開催する際の考慮点は以下の通りです。 尚、ギャラリーでオープニングパーティを開催する場合、開催の可否を必ずギャラリー側に確認ください。
- ギャラリー側への確認
写真展会場で開催するためにギャラリー側に許可をいただく必要があります。オープニングパーティを開催する際の注意点はギャラリー毎に異なりますので、予め確認しておきましょう。 本来写真を鑑賞する空間で食事をすることになりますので、会場を汚すことは絶対に避けましょう。また、パーティの時間を長引かせたりしないようにする配慮も必要です。
- 日時の決定
オープニングパーティの日時を決定します。なるべく知り合いの方々が来やすい日と時間にしましょう。できれば土曜日の夕方が理想です。
- 予算の決定
おおまかな人数を予想し、メニューを決めて、予算を決定します。普通のパーティとは異なり出欠確認を取るのは写真展に来てくださる方々に不必要に押し付けがましい印象を与えかねませんので、事前の人数の予測は難しいのですが、写真展直前になると誰が来るのかおおよその検討が付いてくると思います。 ギャラリーによってはケータリングを紹介してくれる場合がありますので1人当りの単価を確認してみましょう。自分でピザ宅配サービスをお願いする方法もあります。 尚、オープニングパーティを参加費無料にするか会費制にするかは、写真展全体の予算を考慮して決めるのがよいと思います。 参加者は忙しいところをわざわざ写真を見に来てくださる訳で、できれば参加費無料にしたいところですが、写真展では何かと物入りになりますので、一部を参加者に負担していただくようにするのが現実的なところでしょう。
- 関係者への告知
写真展のお知らせと一緒に送りましょう。
- その他の手配
パーティ当日は何かと忙しいものです。知り合いに写真撮影をお願いしたり、集金方法を事前に決めたり、と、予め手順を決めておきましょう。
- パーティ当日
あまり格式ばって式次第を考えるよりも、みなさんがリラックスして流れに任せて楽しんでいただくようにした方がよいかと思います。
(作成日:1998/08/22、修正日:2003/12/29)
写真展会場に用意しておくものは?
作品以外にも写真展会場に用意するものがいくつかあります。
- BGM用のCD又はテープ
作品のイメージに合ったBGMを選ぶことは非常に重要です。BGMの選曲で写真展全体の雰囲気は大きく変ります。また、実際に会場でBGMを流してみると、別に用意していた曲の方が合う場合もあります。 写真展の前に数ヶ月程かけて、いくつかの候補を選んでおくことをお勧めします。
- 自分の写真作品をまとめた資料
写真展で展示する作品以外にも、写真展に関連する資料、雑誌等に掲載された記事、過去の作品、等を参考資料として会場に置いておくとよいでしょう。 私の場合、過去雑誌に掲載していただいた私の写真展記事のファイル、写真展のことを掲載頂いた雑誌、以前作成したポストカード、インターネットを通じてメールで寄せられた写真へのコメント、撮影旅行記、等を用意しました。
- ゲストブック
一般に写真展の受付けに置いてある記名帳です。縦書きの和紙のタイプが一般に使われるようですが、ハンズ等に行くとボールペン等で横書きできコメントも書けるタイプも置いていますので、探してみるとよいでしょう。
- 名刺
写真展では非常に多くの写真関係の知り合いが出来ます。こんな場合には名刺を用意しておくと非常に便利です。勤務先の名刺ではなく、自分の住所や電話番号、メールアドレス、URL等を書いた個人用の名刺を作っておくことをお勧めします。
- 花瓶
写真展期間中は花束をいただく場合があります。花瓶を用意しておくと、いただいた花束をすぐに活けることができます。花瓶は安いもので十分でしょう。
- 作品のプリント
写真展期間中は写真雑誌等の取材を受ける場合があります。その場で雑誌に掲載できる写真を渡せるように、キャビネから六切程度のサイズのプリントを用意しておくと便利です。
- 飲み物とお菓子
来てくださったお客様に軽い飲み物を出せるように、ジュースかお茶を予め用意しておくとよいでしょう。紙コップも用意しておくと便利です。 特に、夏に写真展を開催したりすると、暑い屋外から来たお客様はかなり汗をかいた状態で会場に入ることになりますので、冷たい飲み物があるとより落ち着いて作品を見ていただくことができます。
(作成日:1998/08/22、修正日:2003/12/29)
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