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■■■■『プロフェッショナル・サンデー・フォトグラファーへ!』■■■■
「写真がライフワーク」と考える写真家のためのメルマガ
                     http://www.takahisanagai.jp
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■■■今回のポイント■■■
写真展は数十万円の費用がかかります。
でも、実際に写真展を行いたいと考えている方は、何にどの程度の
お金がかかるか知りたいですよね。
今回の記事でお分かりになると思います。

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≫≫本メルマガについて≪≪≪

 本メルマガは、「ライフワークは写真」と考える方々に、
 プロフェッショナル・サンデー・フォトグラファーという生き方
 を提案します。

 7つの心得を順番に紹介しています。(詳しくは下記参照)
http://www.takahisanagai.jp/photoexhibition/psp/psp-backnumber.html

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第040号:2005/05/29
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■■■目次■■■
【前号のポイント】
【第六の心得:作品発表の場を、自分で創る 6】
【あなたの声を聞かせてください】
【『風の写真館コレクション』より】
【あとがき】


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【前号のポイント】
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●何点位の作品を用意する必要がありますか?

・通常の写真展では作品数は40−50点位です。

・以下を作品数を決定する際の参考にしてください。

・ギャラリーの壁面長の合計

各ギャラリーで用意しているギャラリー使用申込書に壁面長が明記
されているので、確認しましょう。

・作品のフォーマット

写真展企画の際に、予め作品を展示するフォーマットを考えておく
必要があります。作品のプリントサイズから額縁のサイズを決め、
額縁サイズに各作品の間隔を考慮して、何点の作品が入るかを決め
ます。作者のメッセージや略歴を説明したパネル等の幅も考慮して
おきます。

・写真展審査で必要な作品点数

審査の提出作品数は、必ずしも展示点数分は必要ありません。

しかし、セレクションの過程で作品数は減りますし、審査通過後か
ら写真展開催までの期間は限られていますし、写真展準備の諸々の
作業を考えると、他に仕事を持っている方は、審査通過後は新規に
作品を撮る時間がないと考えるべきです。

従って、審査の時点で出来上がっている作品数は、展示点数の2−
3割増(例えば40点展示する場合は50点程度)を目安にすると
よいのではないかと思います。

ということでした。

下記で前号について詳しくご覧いただけます。
http://www.takahisanagai.jp/photoexhibition/psp/psp39.html

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【第六の心得:作品発表の場を、自分で創る 6】
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引続き、写真展開催の方法です。

●写真展の費用は全部でどの位かかりますか?

ギャラリーを無償で借りても、一般的には数十万円程かかります。
実際にかかる費用は下記の通りです。

・作品のプリント料金

カラープリントの場合は単価が高く、作品点数が増える程費用がか
かります。

尚、ラボ等に頼む際に「写真展を行うためにプリントをお願いした
い」と言うと、通常よりも安くプリントできる場合があります。

自分で暗室でプリントしたり、カラープリンターで印刷する場合は
かなりコストがセーブできます。

但し、使用しているカラープリンターが写真展展示に必要な印刷品
質を持っているかどうかは、予め確認する必要があります。メーカ
ー系のギャラリーによっては、自社のカラープリンターで印刷する
場合に優遇してくれる可能性もあります。


・作品の額装料金(加工料金含む)

額装は作品の印象を大きく左右します。出来ればお金をかけたいと
ころですが、これも作品数分の費用が発生しますので、単価を抑え
ると大きく費用を削減できます。ギャラリーによってはフレームを
貸し出してくれる場合もあります。

まめに画材店等を回ってみると、フレームを特売している場合があ
りますので、このような機会にまとめて購入しておくという手もあ
ります。

私の場合、最初の写真展の時に、ある画材店で特売していた木製フ
レーム40セットを合計10万円で購入しました。既に4回の写真
展で使用しましたので、最終的にはかなり安く上がりました。ただ、
かなり大きな保管場所が必要になるのが難点で、引越しのたびに収
納場所に悩んでいます。

マット加工は自分で行う方法もありますが、自信がある方以外は画
材店等の専門業者にお願いするのが無難です。自分でやってみると
なかなかまっすぐにカットできず、失敗した場合はマット自体が無
駄になりますので、最終的に高く付いてしまいます。


・作品キャプション制作費用

写真展背景と作者略歴を説明したパネル、及びそれぞれの作品の下
に付ける説明です。ギャラリーによっては無料で制作してくれます。

有償の場合、結構お金がかかるので自分で制作した方がよいでしょ
う。パソコンとプリンターで出力し、のり付きの発砲スチロール製
パネル(貼れパネ)に貼るだけでも、いい仕上がりになります。


・ギャラリーへの経費支払い分

無償で展示させてくれるギャラリーでも、別途に光熱費等の負担が
必要な場合があります。予め確認するとよいと思います。

もし銀座・渋谷・新宿等の一等地で、壁面30mのギャラリーを1
−2週間借りた場合は、数十万円から100万円程の料金がかかり
ますので、それを考えるとこの程度の負担は仕方ないと言えるでし
ょう。


・写真展案内状の印刷代

ギャラリー側がポストカード作成の経費を負担して作成してくれる
場合、ギャラリー側が作成し経費を出展者が負担する場合、出展者
が自分の経費負担により自分で作成する場合があります。

自分で作成する場合、写真展案内状は一般のポストカードよりも複
雑なデザインになりますので、印刷会社が版下制作に対応できるか
どうかをサンプルを提出して予め確認しておきましょう。可能であ
れば色校正も出来るとベストです。

通常、印刷部数は2000−3000部必要です。


・写真展案内状の送付費用

知り合いの人達に案内状を送付するための費用です。

ポストカードをそのまま送付しても結構ですが、ポストカードを未
使用状態で渡したかったり、オープニングパーティの案内や挨拶文
を同封する場合は、封筒に入れて送ることになりますので、この分
の費用も考えておきましょう。


・オープニング・パーティ

写真展開催初日等に写真展会場又は近くのレストラン等で行うパー
ティです。お世話になった方々や友人達に写真展会場に来ていただ
き、簡単な軽食を取ってリラックスしていただきながら自分の作品
を見ていただく出入り自由のパーティで、実際にやってみると大変
楽しいものです。

ギャラリーによっては、飲食物でギャラリーが汚れるのを嫌い、オ
ープニングパーティ不可としているところもあります。事前にギャ
ラリー側に相談することをお勧めします。

尚、全て自分で負担するのではなく、参加者それぞれから参加費用
を負担していただく方法もあるでしょう。


・写真展期間中の諸経費

作品を宅急便で送る場合は配送手数料、芳名帳、コメントノート、
テープ、画鋲、期間中に会場にスタンバイする際の食費、オープニ
ングパーティや写真展期間中に撮影する写真代、等、結構色々とか
かります。余裕を見ておくとよいでしょう。


こうして改めて見ると、写真展って本当にお金がかかりますね。

次回も、引続き写真展企画の実際についてご説明します。

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【あなたの声を聞かせてください】
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あなたのご意見・ご質問・ご要望を聞かせてください。

mailto:news@takahisanagai.jp

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【『風の写真館コレクション』より】
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今回は、Tokyo Bay Areaシリーズから、「横浜博を1週間後に控えた
大観覧車 - 横浜MM21、1989」です。

まだ工事中の横浜みなとみらい21地区で撮影しました。ちょうど
大観覧車がまばゆい白さにライトアップされていました。

http://www.takahisanagai.jp/collection/News/collection-035.html

『風の写真館コレクション』への登録は下記でどうぞ。
http://www.takahisanagai.jp/collection/collection.html

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【あとがき】
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国立近代美術館で行われていたゴッホ展に行きました。

印刷物やインターネットで予め作品を見ていましたが、やはり本物
を間近で見ると、その存在感に圧倒されます。まさにこれがアート
が持つ力ですね。

年代順に展示された作品に接して、若い頃に様々な技術や手法を試
行錯誤して貪欲に身に付けていく様子や、晩年それらを完全に自分
の中に取り入れて昇華し、力強い作品を描いている様子がよく分か
りました。

ゴッホは、貧窮生活に加えて入院もしたりして、最後は自ら命を絶
ち早世しました。 しかしながらその真摯で非常に密度の濃い人生
に接して、改めて刺激を与えられました。

ちなみにこのゴッホ展、最終日には2時間待ちだったとか。
会場の人達も真剣だったように感じました。

では、また。
                          永井孝尚

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発行人:永井孝尚 mailto:mail@takahisanagai.jp

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