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■■■■『プロフェッショナル・サンデー・フォトグラファーへ!』■■■■
「写真がライフワーク」と考える写真家のためのメルマガ
                     http://www.takahisanagai.jp
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■■■今回のポイント■■■
写真展って高い壁がありそうですが、実はそれ程でもないのです。
最初の一歩はギャラリー選び、です。

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≫≫本メルマガについて≪≪≪

 本メルマガは、「ライフワークは写真」と考える方々に、
 プロフェッショナル・サンデー・フォトグラファーという生き方
 を提案します。

 7つの心得を順番に紹介しています。(詳しくは下記参照)
http://www.takahisanagai.jp/photoexhibition/psp/psp-backnumber.html

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第038号:2005/05/01
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■■■目次■■■
【前号のポイント】
【第六の心得:作品発表の場を、自分で創る 4】
【あなたの声を聞かせてください】
【『風の写真館コレクション』より】
【あとがき】


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【前号のポイント】
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●作品発表の方法は色々あります。一つずつ見ていきましょう。

1.写真コンテスト

高レベルの写真コンテスト上位入賞は立派な写歴になります。
一方で、入賞作品の版権の問題で作品を他媒体で使えなくなります
ので、ライフワークを出品する際には注意が必要です。

2.ホームページ

気軽に始められ、多くの方々に見ていただける可能性があります。

しかし写真のホームページが世の中に氾濫している中で多くの方々
に見ていただくためには、検索サイトに登録したりリンクをお願い
する前に、まず高品質の作品を厳選してホームページに登録するこ
とが必要です。

品質の高い作品を厳選して掲載することで、こちらからお願いしな
くても他サイトからリンクが張られ、その結果、検索エンジンに上
位登録されます。

また、写真の画質も考慮が必要です。一般に画質の比較で考えると、

ホームページ(PC画面) < 写真集 ≪ オリジナルプリント

ですが、ホームページでは、色は点光源の集まりであり、オリジナ
ルプリントや写真集のような反射原稿ではありません。従って鮮や
かな色彩の作品の場合は、ホームページ上で見ると割ときれいに見
えます。

3.写真集出版(スポンサーによるもの)

出版社等が出版社側の経費負担であなたの写真集を出版するケース
で、全国の書店で販売されるので、作品発表の方法としては非常に
魅力的です。

但し、無名の写真家の場合、多くの場合は出版費は折半です。出版
社によっては、この方法を新しい収入源としています。

単に売上げを購入者の代わりに写真家本人の負担に転嫁しているケ
ースが多く、出版社から声が掛かってきても注意が必要です。

また、写真集のデザインは、基本的に出版社側が決定し、写真家本
人の意見が全て100%通ることはありません。

従って、最初からこの方法を狙うのはあまりお勧めできません。

4.写真集出版(自費出版によるもの)

写真集のデザインを全て自分でコントロールできますが、一般の書
籍流通システムでは販売できません。

少数部数出版も可能になってきましたが、それでも数十部作成する
場合は数十万円の経費がかかります。

5.写真展(合同展)

一番品質がよいオリジナルプリントの状態で見ていただける点が大
きなメリットですが、自分の作品はあくまで写真展に参加している
人達全体の中の一部でしかなく、自分の作品でメッセージを伝える
力は弱くならざるを得ません。

6.写真展(個展)

写真展会場の空間全体を使い統一したメッセージを出すことが出来
ます。

時間的・労力的負担も大きい点、考慮が必要です。例えば一般的な
写真展の場合、費用は数十万円から100万円かかります。

統一テーマで数十点の作品を構成し、メッセージを出すのは大変で
すが、このプロセスを通じて写真の力は確実に向上します。

● ● ● ● ● ●

私は個人的には写真展(個展)を中心に考え、補足的にホームペー
ジで写真展で発表した作品を常時アクセスできるようにする、とい
う方法をお勧めします。

さて、写真展というものは遠くにあるものではなく、誰でも開催す
ることが出来るものです。自由に自分の時間が使えるプロフェッシ
ョナル・サンデー・フォトグラファーこそ、写真展開催の近道にい
るとも言えます。

ただし、写真展開催のチャンスは、写真を撮り続けていれば他の人
が与えてくれる、というものではありません。写真展を開催するた
めには、相当のエネルギーを注ぎ込む必要があります。

ということでした。

下記で前号について詳しくご覧いただけます。
http://www.takahisanagai.jp/photoexhibition/psp/psp37.html

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【第六の心得:作品発表の場を、自分で創る 4】
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写真展開催の方法については、私のホームページで詳しくご説明し
ています。

http://www.takahisanagai.jp/photoexhibition/qanda.html

ここでは、そのエッセンスをQ&A形式で紹介させていただきます。

尚、ここでは既に作品がある程度溜まっていることを前提に書いて
います。 日頃どのような姿勢で写真を撮ればよいかは、今まで本
メルマガでご紹介してまいりましたので、割愛させていただきます。

●ギャラリーを選ぶ際の考慮点はありますか?

写真ギャラリーは大きく分けて2種類あります。

・自分でお金を払って写真展の期間中ギャラリーを借りるもの

ギャラリーに対してレンタル料金を払い、スケジュールが空いてい
ればいつでも開催できます。但し、作品の質は保障されません。

・ギャラリー審査に受かれば無料で写真展会場を貸してくれるもの

厳しい審査があります。が、審査を通れば、作品のレベルを保証さ
れますので、一般的に世の中では高く評価されます。写真雑誌の写
真展ガイドには常に掲載されますし、写真雑誌でページを割いて作
品を取り上げられることもあります。

また、審査に落ちた場合に改善点を指摘してくれるギャラリーもあ
ります。このフィードバックを得て、自分の作品をより高める事が
できます。

私自身は、一人で色々と悩みながら撮り貯めてきた作品を提出し、
落選し、再度撮り直してセレクションを行い、再提出する、という
プロセスを繰り返す事で、作品のレベルが上がっていったことを経
験しました。

私は、是非後者の写真展を行う事をお勧めします。苦労が多い分、
達成感は非常に大きいものです。 写真雑誌の写真展ガイドに掲載
されているギャラリーの多くは、審査を通過できれば写真展を開催
できますので、是非ご自分で確認してみて下さい。

尚、審査の時期はギャラリーによって異なります。半年又は3ヶ月
毎にまとめて審査を行うギャラリーが多いようです。詳しくはギャ
ラリーに確認してみましょう。



また、実際にはギャラリーにより以下のように違いがあります。
自分の優先順位を考慮し、応募するギャラリーを決定されるとよい
かと思います。

・自社製品の利用を義務付ける場合

メーカーが運営するギャラリーの多くは、原則的として自社製品を
使用した作品のみ受け付けます。 但し、建前としてこのように言
っているケースと、あくまで自社製品使用しか受付けないケースが
ありますので、個別にギャラリー側に確認されるとよいでしょう。

・来客数

立地条件等により、一日当たりの来場数は数十名から1000名ま
で分かれます。当然のことながら、来場者の多いギャラリーは応募
が殺到し審査は厳しくなります。

・ギャラリーの性格

ギャラリーによって展示する写真の性格が異なるケースもあります。
例えば、ドキュメンタリー中心、コマーシャル系写真中心、風景自
然写真中心、等です。 頻繁に写真ギャラリー巡りをしていると、
大体の傾向が掴めてきます。

・交通の便

写真展に来場されるお客さんの立場に立つと、交通の便は重要です。
多くの写真ギャラリーは銀座・新宿等、交通の便が極めてよい一等
地にありますが、ギャラリーによっては最寄駅から10分以上歩い
たり、初めて行く人にとっては分かりにくい場所にあったりするケ
ースもあります。これも複数のギャラリーを比較検討してみましょ
う。

・ギャラリーのオープン時間

アマチュア写真家の場合、月曜日から金曜日の平日は仕事でギャラ
リーに行けるのは週末に限られるケースが多いかと思いますが、ギ
ャラリーによっては日曜祝日は休館になるところもあります。 
写真展開催が決定してからはギャラリー側と頻繁に打合せを行う必
要がありますし、写真展中に来ていただける人も限られてしまいま
すので、この点考慮が必要です。

また、オープンしている時間帯も確認する必要があります。 平日
の閉館時間が5時のケースと7時のケースを比較すると、前者は勤
務を終えてギャラリーに行くのは非常に難しいですが、後者なら何
とかなります。


次回は引続き写真展企画の実際についてご説明します。

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【あなたの声を聞かせてください】
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あなたのご意見・ご質問・ご要望を聞かせてください。

mailto:news@takahisanagai.jp

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【『風の写真館コレクション』より】
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今回は、"Graceful Flowers"シリーズから「チューリップ-バラクラ
・イングリッシュ・ガーデン、1996」です。

長野県茅野市バラクラ・イングリッシュ・ガーデンで出会ったチュ
ーリップです。ファインダー上では、春の柔らかい陽射しの中で凛
々しく咲いていました。

http://www.takahisanagai.jp/collection/News/collection-033.html

『風の写真館コレクション』への登録は下記でどうぞ。
http://www.takahisanagai.jp/collection/collection.html

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【あとがき】
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先日、来日中のfourplayの演奏を聴く機会がありました。

Bob James、Nathan East、Larry Carlton、Harvey Masonという、
スーパースターが集まったグループです。

強烈な個性を持つメンバーのコラボレーションがうまくいかず、ス
ーパースターを集めたチームが必ずしも強くないということはスポ
ーツの世界でも散見されますが、ことfourplayについては全くあて
はまりません。

これだけの素晴らしい個性をもつミュージシャン同士が絶妙なコラ
ボレーションを見せて、1+1+1+1が4ではなく10にも20
にもなる素晴らしい演奏を聴かせてもらえました。

このようなトップクラスのメンバーが集まり、お互いに相乗効果を
生み出すグループが存在すること自体、奇跡なのかもしれません。

私も、それぞれの写真同士がお互いに高めあうような、そんな写真
展を開ければと思います。

では、また。
                          永井孝尚

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発行人:永井孝尚 mailto:mail@takahisanagai.jp

 『風の写真館』http://www.takahisanagai.jp で作品やコラム
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