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■■■■『プロフェッショナル・サンデー・フォトグラファーへ!』■■■■
「写真がライフワーク」と考える写真家のためのメルマガ
                     http://www.takahisanagai.jp
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■■■今回のポイント■■■

写真展巡りをする時、いい作品に出会えると嬉しいですよね。
もし、退屈な写真展ばかりだったら、....退屈ですよねぇ。

これを逆の立場で考えると、....面白いですよ。

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 本メルマガは、「ライフワークは写真」と考える方々に、
 プロフェッショナル・サンデー・フォトグラファーという生き方
 を提案します。

 7つの心得を順番に紹介しています。(詳しくは下記参照)
http://www.takahisanagai.jp/photoexhibition/psp/psp-backnumber.html

 写真家としての生き方を考えていきたいと思います。
 よろしくお願いいたします。

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第031号:2005/01/22
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■■■目次■■■
【前号のポイント】
【第五の心得:一番厳しい批評家は自分 その2】
【あなたの声を聞かせてください】
【『風の写真館コレクション』より】
【最高のアマチュア合唱団・再始動プロジェクト】
【あとがき】

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【前号のポイント】
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●第五の心得とは、「自分の作品に一番厳しい批評家は自分である。
作品セレクションが撮影以上に大切と知っている」です。

●まず最初に質問。「写真はパッションだ」ということで、自分の
衝動の赴くままに撮影し、出来上がった写真のセレクションは一切
行なわず、「これがオレの表現したかったことだ!」と発表して、
何か問題はあるのでしょうか?

●実は全然ダメなのです。プロフェッショナル・サンデー・フォト
グラファーには、自分の作品に対して厳しい姿勢を求められるから
です。

●一つ目の理由は、多くの場合、様々な技術的未熟さや企画段階の
未熟さにより、作品が思った通りに写らず、必ずしも十分に自己表
現できていないからです。(分かり易く言うと、「自分はいい」と
思っていても、作品としての完成度が低いのです)

●二つ目の理由はもっと根本的なものです。
写真はその人にとっての真実、言い換えると自分そのものを写しま
す。アートとは自分の価値観が評価軸になるからこそ、自分で自分
の作品に対して厳しくしなければならないのです。

●セレクションとは、「選ぶ」作業ではなく、「捨てる」作業です。
自分の作品の完成度は、いかに不十分な作品を捨てるかにかかって
きます。

ということでした。

下記で前号について詳しくご覧いただけます。
http://www.takahisanagai.jp/photoexhibition/psp/psp30.html

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【第五の心得:一番厳しい批評家は自分 その2】
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今回は、写真を鑑賞する立場で、セレクションを考えてみましょう。

ここで、また質問です。

あなたが他の人の写真展に来ているとします。
あなたは、興味が沸かない写真作品に対しては、次のどの態度を取
りますか?

1.その作品を何回も眺め、何故自分が評価できないかを徹底的に考
 える
2.写真展会場にいる作者に声を掛け、作品の意図を理解できるまで
 問いただす
3.この写真展は素通りして、次の写真展に行く。

1.や2.を選んだ方は、素晴らしい方です。
でも、多くの方は3.の態度を取るのではないでしょうか?
ちなみに私も3.です。




さて、次に、これを逆に考えて再度質問します。

あなたは自分の写真展を開催しているとします。
あなたは、来場者が自分の作品を評価できないと感じた場合、次の
どの態度を取ることを期待しますか?

1.自分の作品を何回も眺め、何故評価できないかを考えて欲しい
2.写真展会場にいる作者である自分に声を掛け、作品の意図をちゃ
 んと聞いて欲しい
3.自分の写真展は素通りして、次の写真展に行って欲しい

多くの方は、1.又は2.を期待するのではないでしょうか?
しかし、ご自身が他人の写真展で取った態度と同じく、圧倒的に3.
の態度を取る人が多いのです。

マザー・テレサの言葉に、「愛の対極にあるのは、憎しみではなく、
無関心である」というのがあります。

人は、評価しない作品に対しては、決して悪口は言いません。

また、「こう直せ」とも言いません。

単に無視するだけです。

何故なら、あなたという人は、他人にとってはあくまで他人であり、
愛情の対象ではないからです。

しかしながら人間は、興味が沸かない他人の作品には無関心である
にも関わらず、何故か自分が作品を発表する立場になると、他人に
自分の作品に最大限の関心を持って欲しいと思ってしまうのです。




さて、三番目の質問です。

評価できない作品を発表し続ける写真家に対しては、市場はどのよ
うに対応するでしょうか?

「メディアで徹底的に叩かれる」

....というのは、それなりに名を遂げた写真家だけです。

単に無視されるだけです。

写真家の単なる自己満足で終わってしまうということです。

プロフェッショナル・サンデー・フォトグラファーにとって、一番
怖いこと、それは、自分の作品が無視されることです。

自分自身が一番厳しい批評家として、自分の作品をセレクションし
なければならない理由がここにあります。

プロフェッショナル・サンデー・フォトグラファーは、他の誰より
も自分の作品に厳しくあらねばならないのです。

それでは、他人や市場の評価を作品セレクションの基準とすべきで
しょうか?

今までも何回か述べてきた通り、これは間違いです。
でも、何故他人の評価を基準にしてはいけないのでしょうか?

次回は、その点について考えてみましょう。

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【あなたの声を聞かせてください】
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本メルマガは、読者の皆様と一緒に作っていきたいと思います。
是非あなたのご意見・ご質問・ご要望を聞かせてください。

mailto:news@takahisanagai.jp

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【『風の写真館コレクション』より】
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今回は、"Graceful Flowers"シリーズから「寒椿 - 神奈川県大和
市、1998」です。

この週末は大雪でした。カメラを持って出かけると、こんなに寒い
日にも関わらず鮮やかな赤い色の椿が雪の中で咲いていました。

冬の花を撮っていると、いつも花の生命力の強さには驚かされます。

こちらでご覧いただけます。
http://www.takahisanagai.jp/collection/News/collection-026.html

『風の写真館コレクション』への登録は下記でどうぞ。
http://www.takahisanagai.jp/collection/collection.html

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【あとがき】
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先日、銀座キヤノンサロンで行われた竹内敏信さんの写真展を見ま
した。

キヤノンのカレンダーに使用された写真12点を展示したもので、
あの広いギャラリーに畳2枚分程の大きさに伸ばした作品は圧巻
でした。

カメラはデジカメのEOS−1Dsでした。35mmフィルムカメ
ラの画質をはるかに凌駕し、中判カメラ並の画質を持っていること
がよく分かりました。

会場には竹内さんもおられましたが、やはり圧倒的な存在感ですね。
欧州から帰国されて、そのまま会場に来られたそうです。

このような写真展を見ると、「自分も写真展を!」と大きな刺激に
なりますね。

では、また。
                          永井孝尚

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発行人:永井孝尚 mailto:mail@takahisanagai.jp

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