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■■■■『プロフェッショナル・サンデー・フォトグラファーへ!』■■■■
「写真がライフワーク」と考える写真家のためのメルマガ
                     <http://www.takahisanagai.jp>
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 「プロフェッショナル・サンデー・フォトグラファー」とは、本
 業を離れて一人のプロフェッショナルとして写真作品を撮り続け
 る写真家のことで、私の造語です。

 写真を本業にしていないからこそ、アート的プロフェッショナル
 ・フォトグラファーとして、一つのテーマを長いスタンスで追い
 続ける人達です。

 本メルマガは、「ライフワークは写真」と考える全ての方々に、
 プロフェッショナル・サンデー・フォトグラファーという生き方
 を提案します。

 全部で7つある心得を紹介しています。現在は第四の心得。
 詳しくは下記を参照下さい。

<http://www.takahisanagai.jp/photoexhibition/psp/psp-backnumber.html>

 私も個展を中心に写真活動を続けています。
 写真のサイトもYahoo!のCoolサイトに登録いただきました。

 皆様と一緒に、プロフェッショナル・サンデー・フォトグラファ
 ーの生き方を考えていければ、と考えております。
 よろしくお願いいたします。

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■■■今回のポイント■■■
写真の技術って何だと思いますか? ピントや露出?

機材の進歩によって、写真で求められる技術はより本質的なモノに
なっているように思います。

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第021号:2004/07/31
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■■■目次■■■
【改めて、七つの心得について】
【第四の心得:技術は大切だが全てではない その1 写真の技術とは?】
【あなたの声を聞かせてください】
【私のお気に入り】←!!! 新コーナー !!!
【『風の写真館コレクション』より】
【あとがき】

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【改めて、七つの心得について】
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本メルマガでは、第4〜6号で第一の心得を、第8〜15号で第二
の心得を、第16〜20号で第三の心得を、それぞれご紹介してき
ました。

改めてプロフェッショナル・サンデー・フォトグラファーの七つの
心得を見てみましょう。詳しくは、バックナンバーを参照ください。
<http://www.takahisanagai.jp/photoexhibition/psp/psp-backnumber.html>

【第一の心得】写真を趣味ではなく、ライフワーク、自己表現手段
 と捉え、「写真とは何か?」を考え続けている

【第二の心得】数十年という人生の中での長い時間スパンで、自分
 だけのテーマを追い続け、撮り続ける

【第三の心得】最高の作品を作る道具として撮影機材には拘る。し
 かし、機材には溺れない

【第四の心得】自分の選んだテーマでは第一人者としてプロと同等
 の技術を持つ。但し、技術が全てでないことも知っている

【第五の心得】自分の作品に一番厳しい批評家は自分である。作品
 セレクションが撮影以上に大切と知っている

【第六の心得】作品発表の場を、自分で創る

【第七の心得】そして何よりも、写真を楽しむ


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【第四の心得:技術は大切だが全てではない その1 写真の技術とは?】
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今回から第四の心得をご紹介します。

第四の心得とは、「自分の選んだテーマでは第一人者としてプロと
同等の技術を持つ。但し、技術が全てでないことも知っている」で
す。

まず最初に、写真の技術について考えてみましょう。

カメラの自動化が今ほど進んでいなかった数十年前、ちゃんとピン
トと露出を合わせて撮るだけでも大変でした。

「ちゃんと写っている」ことが当たり前になった現代、単にピント
や露出、構図を合わせられる技術だけを持っている写真家がプロェ
ッショナルとして続けるのは難しいかもしれません。

このように考えると、写真機材の進歩は、写真家に求められる技術
を、ハード寄りのもの(露出、ピント、構図等)から、ソフト寄り
のもの(被写体への想い・衝動、思想)へ、つまりより本質的なも
のへ変えてきているように思います。

さて、ここで質問です。

よい写真が撮れたとします。
それは偶然の産物でしょうか? 必然の結果でしょうか?

●偶然に任せるのがアマチュア

●必然性を高めて撮れるのがプロフェッショナル・サンデー・フォト
 グラファー

と言えそうです。
そのために必要なのが技術である、と言えるのではないでしょうか?

ただ、ここで言う技術とは、ピント合わせ、露出合わせ、構図、シ
ャッターチャンスを間違えなく捉える反射神経、現像・プリント技
術等のハード面を言っているのではありません。

先に述べたように、それらは、撮影機材の進歩で代替可能です。

ここで言っている技術とは、「自分の衝動を的確に表現するための
プロセス」です。

そのためには、撮影の前の様々な準備(構想力・調査力・企画力等)、
撮影時の集中力、撮影後の反省力が必須です。これ全体を包含した
ものが「技術」です。

従って、「写真における技術」とは、単にハード的な技術上の問題
としてではなく、心得のレベルまで遡って考えていくべきでしょう。

そのペースとなるのが、自分の衝動であり、パッションです。

一方で、「写真に必要なのはパッションだけだ!技術なんてものは
必要ないんだ」という話もよく聞く言葉です。

この点はどのように考えればよいのでしょうか?

次回はこの点について考えてみたいと思います。

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【あなたの声を聞かせてください】
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本メルマガは、読者の皆様と一緒に作っていきたいと思います。
是非あなたのご意見・ご質問・ご要望を聞かせてください。

<http://www.formman.com/form.cgi?gOifBUg2nMuZ8wtt>

また、掲示板も開設しています。
本メルマガに書けなかった話を書いています。
皆様の書き込み、大歓迎です。

<http://takahisanagai.jp/cgi-def/admin/C-002/bb/visit/main.pl>

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【私のお気に入り】←!!! 新コーナー !!!
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私のお気に入りの写真集や書籍をご紹介します。

■■ Peace - ウインダム・ヒル写真集 ■■

この写真集が出版されたのは20年前です。
先日、引越しの際に本棚から出てきました。

ウィンダム・ヒルは、1976年に60名の若者が5$づつ持ち寄
り資本金300$で設立されたレコード会社で、「自然と人間の調
和」を統一ポリシーとしています。

この写真集はその活動と連動したもので、様々な場所で撮影された
自然の景色93作品掲載されています。

忙しい引越の最中、思わずページをめくって見入ってしまい、しば
し20年前にこの写真集を手にした時の感動を思い出していました。

現在、書店の写真集コーナーでは、この写真集と同じく正方形スタ
イルで60−100ページ程度の風景写真集が多く陳列されていま
すが、この写真集はそれらの原型と言えるかもしれません。

しかしながら、改めて眺めて見てみると、最近のこの手の写真集と
は明確に違う、非常に高レベルの作品ばかりです。

何故、この写真集はこのように高品質なのでしょうか?

私は、この写真集が、「自然と人間の調和」という明確な信条・思
想・意思を持っていることが最大の理由と思います。

ここに掲載されている写真は様々な写真家の作品を集めたものです。

著名になる前の竹内敏信氏、水越武氏、宮嶋康彦氏等の作品もあり
ます。場所も日光、アルプス、ヨセミテ、ペルー、アラスカ等、世
界中に渡っています。

このような様々な撮影者・被写体から構成されているにも関わらず、
しっかりとした思想をベースに、的確なセレクションが行われてい
るからこそ、心に訴えるメッセージを20年間も放ち続けているの
でしょう。

ちなみに、調べたところ、現在でもアマゾンで注文可能でした。
廃刊される写真集が非常に多い中、20年間続けて販売しているこ
と自体、この写真集の高い評価を反映しています。

詳しくは下記をご覧下さい。羅臼岳の表紙の写真もご覧になれます。

<http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4093941017/wps-22>

また、姉妹本として「Love」というタイトルの写真集もあります。
こちらも素晴らしい出来です。

<http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4093941033/wps-22>

ウィンダム・ヒルは多くの音楽CDを出しています。彼らの音楽を
聴きながらこの写真集を眺めるのもいいものです。


次回以降も、機会を見つけてお気に入りをご紹介していきます。

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【『風の写真館コレクション』より】
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今回は、「風の景色」シリーズから「Small Pandos, Maldives,
1990 」です。

波打ち際で波とたわむれていた子供と一緒になって遊びながら撮影
しました。モルディブの海はどこまでも透明で、「こんなにきれい
な海があるのか!」と感動したことを覚えています。

こちらでご覧いただけます。
<http://www.takahisanagai.jp/collection/News/collection-016.html>

『風の写真館コレクション』への登録は下記でどうぞ。
<http://www.takahisanagai.jp/collection/collection.html>

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【あとがき】
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『第一回まぐまぐBooksアワード』という企画があり、このたび応
募させていただきました。

<http://www.mag2.com/books/award.htm>

この企画は、メルマガの読者の方々に、書籍したいメルマガを投票
していただこう、というものです。

常々、『プロを目指すだけが写真家の生き方ではない。新しい写真
家の生き方を提唱できないか?』と考えていました。
このメルマガは、この考えを具体化するために始めました。

できれば、この機会にメルマガだけでなく書籍でもメッセージを発
信し、日本の写真の発展に少しでも貢献できればと思います。

投票は8月6日から2週間の予定とのことです。
よろしくお願いいたします。

では、また。
                          永井孝尚

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発行人:永井孝尚 <mailto:mail@takahisanagai.jp>

 『風の写真館』<http://www.takahisanagai.jp>で作品やコラム
 を掲載しています。よろしければお立ち寄りください。

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Copyright(C), 2004 永井孝尚




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