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■■■■『プロフェッショナル・サンデー・フォトグラファーへ!』■■■■
「写真がライフワーク」と考える写真家のためのメルマガ
                     <http://www.takahisanagai.jp>
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■■■今週のポイント■■■
自分だけの一貫した写真のテーマを持つことは、極めて重要です。
その理由を考えていきましょう。

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第008号:2004/03/12
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■■■目次■■■
【あなたの声を聞かせてください】
【前々号のポイント】
【第二の心得:自分だけのテーマ その1 なぜテーマが必要か?】
【新メルマガのお知らせ】
【あとがき】

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【あなたの声を聞かせてください】

本メルマガは、読者の皆様と一緒に作っていきたいと思います。
是非あなたのご意見・ご質問・ご要望を聞かせてください。

<http://www.formman.com/form.cgi?gOifBUg2nMuZ8wtt>

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【前々号のポイント】

(前号は、読者の声を特集しましたので、今回は前々号のポイント
からです)

●「写真家は、世間に染まらない非常識人であるべきである」
 「写真家は、世間を知る常識人であるべきである」
どちらが正しいでしょうか?

●写真家は、世間や自分自身の問題と真正面から積極的に関わり、
世の中で自律した人間として、自分自身を確立しようと格闘してい
る常識人であるべきです。

●写真家が写真で送るメッセージの深さは、どれだけ深く被写体に
関わっているか、ということに比例します。より深く被写体と関わ
るためには、自分自身がより成長することが求められます。

●例えば、ジェームズ・ナクトウェイという戦争写真家がいます。
彼の写真の中にあるのは、強固な思想と、決定的瞬間の場で被写体
を介してメッセージを発信できる集中力であり、これらがあるから
こそ、人はナクトウェイの写真に心が揺り動かされます。

●プロフェッショナル・サンデー・フォトグラファーがこのような
思想や集中力を身に付けるためには、何をすればよいのでしょうか?

●プロフェッショナル・サンデー・フォトグラファーは、本業の仕
事を通じ、プロフェッショナルとして世の中の問題と真剣に格闘し、
関わり続けることで、自分自身の思想・信条・理念を築くことが出
来ます。密度の濃い仕事を続けることで集中力も磨かれていきます。

●プロフェッショナル・サンデー・フォトグラファーこそ、仕事の
プロフェッショナルとして、仕事に全力で取組み、仕事を通じて一
人の人間として自分自身を成長させ続け、世の中に対するモノの見
方を磨くべきなのではないでしょうか?

●「仕事はそこそこで切り上げ、浮いた時間を写真に費やす」とい
う発想は捨てるべきです。

●仕事と写真はテーマが異なりますが、本業のプロフェッショナル
として仕事をアートと考え、仕事を通じて心を込めて様々な「作品」
を生み出し続けることが、プロフェッショナル・サンデー・フォト
グラファーとして自分だけのかけがえのない写真作品を生み出し続
けることにも繋がっていくのではないでしょうか?

●写真以外の世界で、仕事のプロフェッショナルとして積極的に世
の中と関わっているプロフェッショナル・サンデー・フォトグラフ
ァーこそが、写真というメディアを介し、様々な自己表現を行って
いくことができます。

●仕事も写真も、アートと考えて真剣に行うことが、プロフェッシ
ョナル・サンデー・フォトグラファーに求められる自己確立に繋が
ります。

ということでした。

下記で詳しくご覧いただけます。
<http://www.takahisanagai.jp/photoexhibition/psp/psp06.html>

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【第二の心得:自分だけのテーマ その1 なぜテーマが必要か?】

2月15日号から2月28日号までの3回で、第一の心得である..

 『写真を趣味ではなく、ライフワーク、自己表現手段と捉え、「写
 真とは何か?」を考え続けている』

を実践するためには、自己規律と自己確立を持って写真に臨む必要が
あると述べました。

<http://www.takahisanagai.jp/photoexhibition/psp/psp04.html>
<http://www.takahisanagai.jp/photoexhibition/psp/psp05.html>
<http://www.takahisanagai.jp/photoexhibition/psp/psp06.html>

その次のステップとして、今回から数回は第二の心得である、

 『数十年という人生の中での長い時間スパンで、自分だけのテー
 マを追い続け、撮り続ける』

についてご説明します。

そもそも、何故自分だけのテーマが必要なのでしょうか?

本来、作品とはかけがえのないものであり、自分にしか作れない、
個性そのものです。

その一方で、我々の人生はせいぜい100年足らず、森羅万象のテ
ーマを網羅するには、一人の人生の時間はあまりに短すぎます。

短い人生の中で、あなたが撮った写真作品群が、あなたにしか撮れ
ない独自のモノになるかどうかのカギが、あなたが独自の一貫した
写真のテーマを持っているか否か、です。

あなたが単なる余暇の楽しみとして写真をなさっておられるのであ
れば、敢えて自分だけの独自のテーマを見つける必要はないと思い
ます。

しかし、写真をライフワークと考えられるのであれば、自分自身の
テーマを確立すべきでしょう。

改めて、あなたが、一貫した写真のテーマを持っているのか、持っ
ているとすれば、それはあなただけにしか撮れないテーマなのかを
ご自身で問い掛けてみてはいかがでしょうか?

既に写真のテーマを持っておられるのであれば、今一度何故そのテ
ーマを選んでいるのか、あなただけしか撮れないものなのか、長い
時間をかける意味があるのか、を考えてみることは、有意義である
と思います。

自分にとっての写真のテーマを問い続け、撮り続けることは、短い
人生の中で写真を撮る意味を探し続けることにもなります。

ただし、「テーマが大事」と申し上げていますが、実は、テーマは
最初に存在するモノではありません。テーマは作るものではなく、
あるきっかけで自ずと定まるものです。

ですから、一生懸命テーマを探し求めるだけでは、テーマを見つけ
るのは極めて困難です。

これはどういうことでしょうか?

本来は、「これを表現したい」「これを作品に残したい」という強
い衝動があり、その衝動を突き詰めていった結果がテーマに転じま
す。

従って、衝動が先にあり、その結果テーマが定まります。

そのような衝動のきっかけは、日常生活の中で感じる感動がきっか
けになることが多いのかもしれません。

例えば、雪が舞う冬の日に凍えながら外を歩いている際に、道端に
必死に花を咲かせる寒椿や紅梅を見て立ち止まり、
「こんなに寒い中でも咲く花があるのか?!」
と、生命の不思議な力強さに小さな感動をおぼえることもあるでし
ょう。

あるいは、年老いた祖父・祖母が語る昔話を聞き、人生の深みを感
じたりすることもあるかもしれません。

または、休暇で海外のリゾートで休みを取り、日本とは違った空気
に触れて新鮮な気持ちになるかもしれません。

このようなささやかな感動は、日常生活であなたもよく感じること
があるのではないでしょうか? 

その感動を突き詰めて考えていくうちに、

「可憐な花の力強い生命力を写し撮りたい」
「年輪を重ねた表情を通して、人間の深みのある人生を何とか表現
できないか?」
「日本にはない海外の空気感を写真に残して、人々に分かち合いた
い」

という衝動に転じるかもしれません。

その衝動をさらに突き詰めて、自分自身の写真のテーマにする、と
いうのも、一つの手段です。

しかしながら、必ずしも「テーマが決まらないと写真は撮ってはい
けない」ということではありません。様々な被写体の写真を撮り続
けているうちに、衝動が少しづつ沸いてきて、テーマが次第に固ま
ってくることもあります。

テーマは、一旦定めたら、それをとことん追い続けることが重要で
す。一年間程度で頻繁にテーマを変えるのではなく、骨太なテーマ
を5年・10年・20年・50年というスパンで追い続け、積み重
ねることで、あなたしか撮れない独自の世界を構築することができ
るでしょう。

では、衝動をどのようにテーマに繋げていけばよいのでしょうか?

次回は、実際の例を挙げてご紹介したいと思います。

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【新メルマガのお知らせ】

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【あとがき】

メルマガ「経営戦略考」で、本メルマガをご紹介いただきました。

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「経営戦略考」は発行部数5万部を誇る人気メルマガです。

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させていただいています。

このような立派なメルマガで、「プロフェッショナル・サンデー・
フォトグラファー」という生き方について、取り上げていただき、
とてもありがたく思います。

ご紹介いただいた森英樹様、ありがとうございました。

ではまた来週、お会いしましょう。
                          永井孝尚

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発行人:永井孝尚 <mailto:mail@takahisanagai.jp>

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