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■■■■『プロフェッショナル・サンデー・フォトグラファーへ!』■■■■
上を目指すアマチュア写真家のためのメルマガ
                     <http://www.takahisanagai.jp>
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■■■今週のポイント■■■
プロフェッショナル・サンデー・フォトグラファーになるには?
 「いい機材を使えばいいんじゃないの?」
 「やっぱ、技術でしょ♪」
 「世の中のモノを何でも撮り続けることかなぁ」
→実は、写真への考え方がポイントのようです。
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第003号:2004/02/08
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■■■目次■■■
【あなたの声を聞かせてください】
【前号のポイント】
【プロフェッショナル・サンデー・フォトグラファー、7つの心得】
【今週の壁紙】
【あとがき】

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【あなたの声を聞かせてください】

本メルマガは、読者の皆様と一緒に作っていきたいと思います。
是非あなたのご意見・ご質問・ご要望を聞かせてください。
(記入は1−2分程度です)

<http://www.formman.com/form.cgi?gOifBUg2nMuZ8wtt>

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【前号のポイント】

●職業的プロフェッショナルフォトグラファーはビジネス上の大き
 な責任を持ち、厳しい世界で生きています。つまり、

1.異なる特定の条件の中で、常に一定以上のクオリティを持った
 写真を撮れる
2.クライアントのニーズに合った写真を確実に提供し、結果をお
 金に結びつけることが出来る
3.「お客様」は「お金を出してくれる人」

●一方で、アート的プロフェッショナルフォトグラファーはアート
 の世界で生きています。つまり、

1.職業やお金とは関係ない世界、生き方そのもの。
 (従って、そもそも「アートでは食えない」のが本来の姿)
2.外部制約のない状況で、信念を持って自分の価値観を自己表現
 する
3.「お客様」の定義は強いて言えば「自分自身の内なる衝動」

●職業的プロフェッショナルフォトグラファーの「写真をお金に繋
 げられる」力は特殊能力です。一方で、アート的プロフェッショ
 ナルフォトグラファーは自分自身で表現したいテーマを持ち、場
 合によっては多くのものを犠牲にしてでもその衝動を表現に繋げ
 ていきます。

●あなたがアマチュア写真家で、プロの写真家を志向しているので
 あれば、以下を考えてみてください

1.あなたは写真でお金を稼げる写真家になりたいのか?
2.あなたは写真で自分自身の表現したいテーマを追及したいか?


(途中を省略)


●15年前、私自身は以下のように考えました

 自分は何をしたいのか?
 →言うまでもなく、写真を媒介にして、色々と表現をしたいのだ
 →それには、必ずしも写真を仕事にする必要はない筈だ
 →何故なら、写真を仕事にすることと、写真で自己表現すること
  は、全く別のことだから
 →それなら、自分は、ビジネスマンとしての今の仕事で成長を目
  指す一方で、表現者として写真の道を極める生き方をしたい

●アマチュア写真家もプロの職業的写真家も、写真という世界では
 表現者としての違いはない筈。それであれば、生活の糧と自分の
 表現手段は分けて考えてもよいのではないか?

●これが、本メルマガのタイトルにもなっている「プロフェッショ
 ナル・サンデー・フォトグラファー」の原点です。つまり、

1.作品を発表する以上、表現者として甘えは許されない
2.プロフェッショナルを名乗る以上、自分の作品を発表する際に
 は退路を断ってあらゆる批判を受けて立つ


ということでした。

下記で前号について詳しくご覧いただけます。
<http://www.takahisanagai.jp/photoexhibition/psp/psp02.html>

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【プロフェッショナル・サンデー・フォトグラファー、7つの心得】

プロフェッショナル・サンデー・フォトグラファーはどのような心
得をもって、写真に臨めばよいのでしょうか?

私自身、プロフェッショナル・サンデー・フォトグラファーを志し
て写真に臨んでいる者ですが、以下の心得が必要なのではないかと
考えています。

【1】写真を趣味ではなく、ライフワーク、自己表現手段と捉え、
 「写真とは何か?」を考え続けている

 あなたにとって、写真とは何ですか?

 プロの写真家は、否が応でも写真と向き合う日々を過ごしていま
 す。

 一方、プロフェッショナル・サンデー・フォトグラファーは、写
 真に真剣に向き合わなくても「食って」いけます。言い換えれば、
 常に安易な態度に流される可能性に晒されています。

 写真をライフワーク・自己表現手段として考えているのか、又は
 単なる趣味として考えているのかが分かれ目です。

 プロフェッショナル・サンデー・フォトグラファーは、「写真と
 いうメディアを介して自分の価値観をいかに表現できるか」、
 「そもそも自分にとって写真とは何なのか」という答えを、常に
 問い続けることになります。

【2】数十年という人生の中での長い時間スパンで、自分だけのテ
 ーマを追い続け、撮り続ける

 あなたは、自分自身の写真のテーマを持っているでしょうか?
 持っているとすれば、それはあなただけにしか撮れないテーマで
 しょうか?

 本来、作品とはかけがえのないものであり、自分にしか作れない
 ものです。 その一方で、我々の人生は、世の中の全てのテーマ
 を網羅するには、あまりにも短すぎます。

 自分にとっての写真のテーマを問い続け、撮り続けることは、こ
 の短い人生の中で写真を続ける意味を探し求めることにもなりま
 す。

【3】最高の作品を作る道具として撮影機材には拘る。しかし、機
 材には溺れない

 あなたにとって機材は目的ですか? 手段ですか?

 「弘法は筆を選ばず」という言葉がありますが、これは「一流の
 人間は道具に拘らない」という意味ではなく、「一流の人間は一
 流の道具でなくても一流の仕事が出来る能力を持っている」と解
 釈するのが正しいようです。

 実際、弘法大師は書体によって筆を使い分けたと言われています
 し、事実、一流と言われる人は、皆道具に徹底して拘っています。

 最高の写真を撮り続けるためには、やはり撮影機材は重要です。
 しかし、機材はあくまで作品を撮るための手段であり、目的では
 ありません。この点を履き違えないバランス感覚も必要です。

【4】自分の選んだテーマでは第一人者としてプロと同等の技術を
 持つ。但し、技術が全てでないことも知っている

 よい写真が撮れたとします。
 それは偶然の産物でしょうか?
 必然の結果でしょうか?

 偶然に任せるのがアマチュア、必然に撮れるのがプロフェッショ
 ナル・サンデー・フォトグラファーと言えるのではないでしょう
 か?

 そのためには、撮影の前の様々な準備(構想力・調査力・企画力
 等)、撮影時の集中力、撮影後の反省力が必須です。これ全体を
 包含したものが「技術」です。

 一方で、写真は技術だけでは成り立ちません。
 「これを写真で表現したい」という強い衝動・情熱が、写真を撮
 る原動力になります。

【5】自分の作品に一番厳しい批評家は自分である。作品セレクシ
 ョンが撮影以上に大切と知っている

 あなたにとって、撮影時の「思い入れ」のある写真は、なにもの
 にも替え難い、かけがえのないものでしょうか?

 「アートとはプロダクトアウト」と先に述べました。
 アートとは自分の価値観が評価軸になります。だからこそ、自分
 自身で作品に対する厳しい姿勢が求められます。

 作品に一箇所でも納得できない場所があれば、仮に撮影時の思い
 入れが強いものであっても、それは世の中に出すべきではありま
 せん。 何故なら、世の中に作品を出した後は、一切言い訳はで
 きないからです。

 プロフェッショナル・サンデー・フォトグラファーは作品の隅々
 に全責任を持つ必要があります。

 作品セレクションは、自我(エゴ)との闘いとも言えます。

【6】作品発表の場を、自分で創る

 作品発表の方法について、具体的な方法や手段を考えていますか?
 どのようにそれを実現するのか、イメージを持っていますか?

 厳しい他人の評価に作品を晒してこそ、作品は進化していきます。

 常に作品発表を考えて写真を撮り、積極的に作品を発表すること
 により作品は高まっていきます。

【7】そして何よりも、写真を楽しむ

 あなたにとって、写真は楽しみですか?
 修行ですか?
 または義務ですか?

 論語に「あることを知っている者、それを好きな者も、楽しんで
 いる者には及ばない。」という言葉があります。
 
 プロフェッショナル・サンデー・フォトグラファーは、ビジネス
 ではなく、自分の人生の中の重要な一部分として写真活動を行っ
 ています。それであれば、是非楽しむために写真活動を行いまし
 ょう。

 改めて、「何故、自分は撮るのか?」を考えてみることはとても
 大切です。

以上、創刊準備号に書いた7つの項目について、ちょっとだけ詳し
く説明をさせていただきました。

次回以降、この7つのポイントについて詳しくご説明していきます。

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【今週の壁紙】

1週間期間限定で1024×768の壁紙をご提供しています。
(注:必ず下記『著作権及び利用規程』をご承諾の上利用下さい)
<http://www.takahisanagai.jp/copyrights/copyrights.html>)

今週の壁紙は、Tokyo Bay Areaシリーズから、1987年に東京・
羽田空港北側にある城南島で撮影した「深紅の空に浮かぶ車と人
- 城南島、1987」です。

この日は、夜明け前の東の空が信じられない程深紅に染まり、夢中
でシャッターを押し続けました。Tokyo Bay Areaシリーズを撮影し
ようと思い定めた、思い出の一枚です。

<http://www.takahisanagai.jp/wallpaper20040208/tba8921px.html>

このページは2月14日にアクセスできなくなりますので、お早めに。

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【あとがき】

デジタルクリエイターズ様が発行されるメルマガ『写真を楽しむ生
活』2月6日号で、当メルマガを紹介いただきました。

<http://www.dgcr.com/photo/>

デジタルクリエイターズの柴田様、ありがとうございました。

本メルマガを紹介いただける方がいらっしゃいましたら、是非よろ
しくお願いいたします。

ではまた、来週。
                          永井孝尚

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発行人:永井孝尚 <mailto:mail@takahisanagai.jp>

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